おかざきアートのるつぼ 本年度は開催せず
理由は財政難
岡崎市は、市美術館で毎年開催している公募展「おかざきアートのるつぼ(旧市民展)」について、本年度の開催を見送った。例年は300万円前後の事業費を付けていたが、本年度予算で全額カットした。
アートのるつぼは誰でも参加できる公募展。①平面②立体③映像―の3部門があり、例年200点近い作品が寄せられている。1973(昭和48)年に始まった市民展が前身で、2023年度から現在の形にした。
市文化振興課によると、予算カットの理由は財政難。同課を含む市社会文化部としては2026年のアジア・アジアパラ競技大会関連事業や、日常的な施設の管理・運営などにも予算を割かねばならず、予算付けを断念した。
同課担当者は「アートのるつぼが大変重要な事業であることは認識しているし、続けていきたい気持ちはある。ただ、部全体としての優先順位もあり、今までの形態での開催は難しくなってしまった」と説明する。
なお、秋の「岡崎美術展(岡展)」は本年度も予定通り開催する。
担当者は「何らかの違うやり方で市民の皆さんがアートに親しむ機会を創出することができれば」としている。