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東海愛知新聞

保存修理工事が完了

岡崎 滝山東照宮で奉祝祭

1646年に徳川家光が創建した滝山東照宮(岡崎市滝町)の保存修理工事完了を祝う奉祝祭が3日、同宮で行われた。

1971(昭和46)年の修復から50年以上が経過し、漆や極彩色の傷みが目立っていたことから、2021年9月に着工。約3年半かけて完了した。

本殿、幣殿、拝殿には国産の漆を使用。本殿の色彩は創建時と同じ本岩絵の具、幣殿と拝殿は前回修復時の色彩を生かし、新岩絵の具を使用した。

総工費は約6億6000万円。大半が補助金(国、県、市)で、市内の有力企業や滝町民らが約6000万円を寄付した。15年の家康公四百年祭を機に文化財保存の機運が高まり、岡崎信用金庫を中心に奉賛会が設立され、寄付集めに尽力。その後NPO法人化した。

この日の奉祝祭には約50人が参加。本殿前で中川敬弘宮司が祝詞奏上や玉串奉奠ほうてんなどの神事を行った。神事後の直会で、滝山東照宮責任役員の中根茂さん(76)が「滝町民として誇らしい。皆さまのご厚意をしっかり伝え、この歴史的建造物や伝統文化を次世代に継承して守ることを誓う」とあいさつした。

来賓で参加した德川宗家19代当主の德川家広さん(60)は「感無量。本殿と幣殿・拝殿の間に中門があり、光が入り込むことで独特の美しさがある。家康公の原点・岡崎の東照宮は大事。寺院(滝山寺)との隣接は、おそらく本来の東照宮の形として残る唯一の場所ではないか」と述べた。 (竹内雅紀)

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