景観維持のために
岡崎・中央緑道周辺 ルール定める地区に指定へ
意見募集中
岡崎市は、市中心部の「中央緑道」周辺の景観を維持するため、同所を景観形成重点地区と景観保全型広告整備地区に指定することを進めている。現在、その計画への意見を市民から募っている。提出は6月9日まで。
中央緑道は、国道1号と籠田公園(籠田町)の間にある緑あふれる空間。QURUWA戦略によって、2021年3月に全面整備された。周辺では今後、民間による開発が進むことが予想され、その際に周囲の景観と調和しない建築物を避けるために、市は景観のルールを定める地区への指定を進めている。指定するのは緑道に接する道路から東西20メートルの範囲。現在は飲食店や寺院、オフィスビルなどが立っている。
景観形成重点地区は景観法に基づくもので、市内では既に藤川地区と八丁地区が指定されている。具体的には、新たに建築物を建てる場合や既存の建物を改築する場合に8項目の景観規制(ルール)が設定され、手続きが必要となる。8項目は、色彩や形態・意匠(素材)、位置配置、高さ、屋外設備、夜間照明、屋外広告物、緑化。
景観保全型広告整備地区は岡崎市屋外広告物条例に基づくもので、指定されれば市内初。広告物や掲出物の設置や変更の場合は届け出が必要となる。ただし、既存の広告物や掲出物は指定日から3年間の経過措置がある。共通の基準のほかに、高さや面積など広告物の種類ごとに設定する個別基準がある。
意見を募った後は、都市計画審議会と景観審議会への諮問を経て、早ければ10月にも指定が告示されるという。
意見は市電子申請・届出システムなどで受け付けている。(竹内雅紀)