手話でコミュニケーション
幸田町 独自ガイドブック作成
幸田町はこのほど、地域住民と聴覚障害者のコミュニケーションを図るための「幸田町手話ガイドブック」を作成した。
2022年4月1日施行の幸田町手話言語条例に基づく手話の理解と普及への取り組みの一環。町村合併70周年記念事業の一つとして、昨年度作成された。
内容は基本的なあいさつ、「どうする?」「痛い」といった日常会話をはじめ、「幸田町」「中央公民館」「彦左まつり」「防災訓練」などの町内で使われる言葉を取り入れ、それぞれ写真と言葉、矢印で手話の動きを説明。2次元コードから動画も見られる。また、聴覚障害者からは「特に災害時が不安」という声があったことから「危険」「お風呂」などの避難所で使う言葉も充実させた。
写真はガイドブック作成に関わった幸田町聴覚障害者福祉協会の会員3人と、聴覚障害がありながら町人事秘書課(昨年度まで福祉課)で働いている中村美香さん(31)が写っている。
同協会の髙橋恵子会長(49)らは「地域住民と耳の不自由な人たちがもっと交流できる社会になってほしい。聞こえない子どもたちも過ごしやすくなるように」と期待を込める。
100部作成し、区長らに配布したほか、町福祉課窓口などに設置した。今後は町内の公共施設や行事でも配布する予定という。(酒井希実)