マイナ保険証の携行を
今秋から全国一斉 救急搬送での活用試す
健康保険証として使えるように登録したマイナンバーカード(マイナ保険証)を救急搬送時に活用する実証事業が今年の秋ごろから全国一斉に始まる。岡崎市は事業開始に向け、市民らにマイナ保険証の登録・携行を呼び掛けている。
マイナ保険証があれば傷病者の状態にかかわらず病歴や薬の処方歴、受診歴が分かるため、適切な処置や円滑な搬送が可能になる。市消防本部によると、過去の実証事業では搬送時間が2分程度短くなった事例もあった。
119番通報時に指令員が通報者にマイナ保険証の準備を依頼。傷病者またはその家族がマイナ保険証の閲覧に同意すれば活用する。読み取りにはタブレット端末を使用し、個人情報の記録は残らないようにする。
実施主体は総務省消防庁で、10月ごろの開始を目指す。12月にはアンケート調査を行い、各消防本部の意見を集める。実用化は2026年度または27年度になる見込み。(犬塚誠)