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東海愛知新聞

戦争二度と起こさない

岡崎空襲犠牲者の慰霊祭

1945(昭和20)年7月20日未明に岡崎市街地を襲った岡崎空襲の犠牲者を悼む市民慰霊祭が19日、同市本町通1のシビコ西広場で開かれた。約80人が参列し、平和への思いを新たにした。

岡崎空襲では、B29の大群が市街地上空に飛来。焼夷弾を次々と投下し、まちは一夜にして焦土と化した。慰霊祭を主催した「岡崎空襲を記録する会」の調査によれば、死者は約280人に上る。

この日は広場内の慰霊碑に参列者が花を手向けた。空襲当時、同市大平町に住んでいた青木恭子さん(86)=同市=は戦災後の市内の状況を紹介。「戦争は人間を人間でなくする恐ろしいこと」と呼び掛けた。

同市明大寺町で生まれ、空襲を体験した中井隆司さん(95)=岐阜県可児市=は孫の河合正美さん(19)と清美さん(16)=共に岐阜市=と参列。「80年間平和が続く状況は世界の状況を見れば恵まれている」と述べた。

今回が初参列となった正美さんと清美さんは「空襲のことは想像することしかできないが、体験者の話を聞くことでよりリアルに感じられた。聞いた話を忘れないようにし、どう残していくか考えたい」と語った。

きょう20日は空襲から80年の節目。体験者が高齢化する中、記憶の継承が課題となっている。同会の杉田隆志会長(70)=同市=は「『戦争は二度と起こさない』という思いを皆さんで固めたい」と力を込めた。 (犬塚誠)

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