基幹の役割果たす
岡崎市民病院 ダビンチ2台目導入
岡崎市民病院に導入されている内視鏡手術支援ロボット「ダビンチ」がこのほど、2台体制になり、最長3カ月ほどだった手術待ち期間が1カ月ほどまで短くなった。2台体制は、愛知・岐阜・三重県の市民病院としては3カ所目という。 (犬塚誠)
外科や呼吸器外科、泌尿器科、産婦人科の手術で使用する。ロボット支援による手術は傷口が小さく、術後の回復も早いとされる。2台になったことで、研修時に並べて使うことができ、効率的な指導も可能になった。
同院によると、ダビンチを使った手術は年々増加している。1台目を導入した2020年は41回だったが、昨年は約235回に。手術サイクルが回らなくなるとされる「1台当たり年間200回」を超えていた。
購入費は2億2000万円。全額市費で購入した。同院は昨年度、人工関節手術支援ロボット「メイコー」も9989万円をかけて導入。愛知県内の公立病院では初めてで、6月末までに80回以上の手術を行ったという。
同院は同市と幸田町で唯一、重篤な救急患者を24時間365日体制で受け入れる「3次救急医療機関」。高度医療機器の積極的な導入により、今後も地域の基幹病院としての役割を果たしていく考えだ。
“神の手”不要に
内視鏡外科の石山聡治医師(54)は「もう“神の手”はいらない時代。『ロボット手術でなければできない』という外科医も出てくるかもしれないが、(同じレベルの医療を誰もが受けられる点では)良いこと」と語る。