岡崎城公園の花時計 4カ月以上針止まる
修理のめど立たず廃止含め検討
岡崎城公園にある名物の花時計について、園を管理する一般社団法人岡崎パブリックサービス(OPS)と岡崎市が、廃止も含めて検討していることが分かった。3月19日以降4カ月以上にわたって故障が続き、復旧のめどが立たない状況となっている。(犬塚誠)
花時計は園内の徳川家康公像の北側にある。OPSによると、1960(昭和35)年3月に、現在のリコーエレメックス株式会社(同市井田町)から寄贈を受けた。花壇部の直径は13メートルで、針は直流モーターで動く。
故障の原因とみられるのは、3月18日夜に発生した落雷。翌19日朝に職員が巡回した際に、時刻がずれているのを見つけた。同日昼ごろに職員が再び様子を見に行くと、針が完全に止まっていたという。
4月8日に点検業者に確認してもらったところ、修理には分解が必要なことが判明した。巨大な針の取り外しには重機を使わなければならず、総費用については「数百万円かかる可能性もある」との見立てだった。
作動していた頃には市内の児童による花壇のデザインコンテストが行われるなど、市民らに親しまれてきた花時計。現在は定期的に実施していた草花の植え替えも中断しており、今後は防草シートを掛ける予定という。
OPSの担当者は「完成から65年がたっており、直せるかどうかのめどが立っていない。かなり厳しい状況で、『今後どうなるか』という答えが分かるまでには時間がかかるのではないか」と話している。