江戸後期から継承
能見神明宮 大祭が市無形民俗文化財に
岡崎市元能見町の神明宮(能見神明宮)の祭礼「能見神明宮大祭」が、市の無形民俗文化財に指定された。江戸時代後期以来の姿が地元の運営組織によって継承し続けられている点が評価された。20日付。
市教育委員会社会教育課によると、同祭は毎年5月の第2日曜を中心とした3日間で行われている。神明宮周辺の10町で、山車8台の引き回しやご神体を乗せたみこしの巡行「御神輿渡御」などがある。岡崎三大祭りの一つにも数えられている。
指定のポイントとなったのは、地元で残されてきた史料。同祭の変遷の過程を追うことができる点で貴重という。一部の山車に戦前からの部材がそのまま使われている点も、指定に至った一因となった。
「能見神明宮祭礼保存会」の谷和義さん(77)は「町内の方や氏子の皆さんも指定を喜んでおられると思う。お祭りを維持するのは大変だが、指定を機にお祭りがより盛り上がるのでは」と期待を込めた。
今回の指定により、市指定無形民俗文化財は7件となった。国・県指定分も含めると9件。(犬塚誠)
