「自己組織化」など研究
県立岡崎高 東大・藤田さんが講演
東京大学と自然科学研究機構分子科学研究所(岡崎市明大寺町)で卓越教授を務める藤田誠さん(68)が12日、県立岡崎高校で講演した。自然界に潜む精巧な秩序や真理について、化学の視点から説明した。(犬塚誠)
藤田さんの専門は、有機化学と錯体化学。分子が自ら秩序を持って集まり、複雑な構造を形成する「自己組織化」研究の第一人者として知られる。成果は、医療や材料化学といった分野への応用が期待されている。
ハチの巣や沖縄県久米島町にある畳石を例に、自然界に六角形が散見される理由を「すき間なく詰められるため」と説明。化学を「自然界の仕組みを理解して、その仕組みでものをつくること」と定義した。
自己組織化を手掛かりに、未知の立体構造を発見したことも紹介した。紀元前の科学者・アルキメデスらでさえ見落としていた存在で、「ものの存在を示すことで理論に意味を持たせることができた」と語った。
岡崎高によると、数年前に生徒と教員の一部が藤田さんの話を聴いて感動したことが縁で、出講を依頼した。県内の進学校の関係者らも含め約1300人が聴講した。
